memo/読書きろく/また旅。
Oct 28, 2020
空想旅行〜国内編〜
世の中が鋭利すぎて「予想外の展開」とか「衝撃の結末」を楽しめるほど余裕がないので、相変わらず、心に優しいものばかり読んでいます。
私は、自分が求めるものがすぐ手に取ることができて、好きなものしか目に入らない自室がこの世の中で一番安心できる場所ですが、「出かけてその自室に帰ってくる状況」=「旅」もまた好きです。
旅にもいろいろあると思いますが、私が好む旅先は、「山奥」か「街」。
山奥では宿泊地で、特に何もせず、おいしいものを食べて「帰ったらあれしよう、これしよう」と考え、街では、その土地ならではの生活や地元の人が通っていそうな喫茶店でコーヒーを飲み、スーパーで見慣れない品揃えを見て「ここで生活したら、どんな感じかな」と思い、ワクワクするのが楽しみです。
この本は「暮しの手帖」の連載を書籍化したこともあり、フォーマットがある程度決まっていて、「日本各地の“街”へ旅し、有名な観光地は、美術館くらいにして、あとは、散歩して喫茶店で休憩して、おいしいご飯をたべる。」安心して視聴できる一話完結のドラマや日常系アニメと同じ心的効果を私にもたらしてくれました。
今年は、2月に山形へ行って以来、旅することができない日が続いているので、この本のページを適当にめくって、その街の喫茶店、洋食屋さん、名物、民芸品、写真から空気を感じとって、「次は、どこへ行こうかな」と考えています。
「珈琲」と「民藝」が好きな人に、おすすめしたい本です。