memo/読書記録/とりあえずお湯わかせ

Nov 10, 2022

口の中におからを詰められる悪夢

「とりあえずお湯わかせ」柚木麻子

著者:柚木麻子
装幀:佐々木暁
発行者:土井成紀
発行所:NHK出版
印刷:亨有堂印刷所/大熊整美堂
製本:二葉製本
発行年数:2022年10月20日 第1刷発行

口の中に“おからの様な何か”が詰め込まれて、言葉が出てこず、誰かに不快感を不快な思いをする夢を見ることがある。
夢占いで検索せずとも、その時の精神状況が現れているのだろう。

そんなことよりも(!?)

タイトルで「これは今読む本だ!」と思って発売日に買いに行った本。
私も疲れた日は「お湯飲んで寝よ」が口癖なので、後から「お風呂」の方だったらどうしよ?(風呂嫌い)とか考えたけど、別にだからどうしたということでもなく、著者の小説は読んでるし好きな作家であるので問題ないとしよう、例え風呂であっても。
結果、タイトルの所以はお風呂じゃなかった(でも、お風呂でもいいかもしれない)し、思っていた以上にカロリー消費する内容だった。やる気も出たし、傷も癒されたし、笑ったし。
でも、それ以上によかったのは、私のみる悪夢のように、現実で憤ってることやモヤついてるけど、はっきり口から出てこなかった事が明文化されていて、「そうなんだ!そうだったんだよ!」と両手をあげて「わーい」としたくらいスッキリした。
友だちと気軽に会っていろいろ話せなかった時期(今も続く)のせいで「私がちゃんとやればいいのか…?」と弱気になっていたことが「そうじゃないだろう!」と思わせてくれたこの本でした。
私も今後もお湯はわかすし、クリスマスには「ダイ・ハード」を観ることとする。

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